巻き芯、包材、容器・成形品、繊維に関連する専門用語を分かりやすく解説しています。

き芯

  • 紙管 (しかん)

    紙管には、平巻仕様とスパイラル仕様の2種類が基本としてあります。

  • 平巻紙管 (ひらまきしかん)

    芯材に接着剤を塗布したロールに巻き取られた紙を巻き付けて、紙の筒を作ります。紙管の全長は巻き付ける紙の幅で決まります。

  • スパイラル紙管 (すぱいらるしかん)

    “スパイラルワインダー”で、マンドレルという“鉄芯”に接着剤を塗布した“テープ“を複数枚数を巻き重ねて製造します。

  • スパイラルワインダー (すぱいらるわいんだー)

    スパイラル紙管を巻く為の設備を指します。

  • マンドレル (まんどれる)

    紙管を造管する時に、紙を巻き付ける芯の事を指します。紙管の内径寸法を決める治具にもなります。

  • 紙の目 (かみのめ)

    抄紙機で抄造された紙には縦目と横目があり、抄紙機の流れの方向を縦目、クロスした方向を横目と呼びます。

  • 紙管の種類 (しかんのしゅるい)

    巻芯、紙、プラスチックフィルム、金属等シート状のものを巻き取り時に使用され、巻き芯、コア、紙管、チューブ、プラスチックコア、プラコア等の名称があります。

    1. フィルム用巻芯

      ベースフィルム (原反フィルム)
      農業用・・・ビニルハウス、トンネル、マルチ
      ストレッチフィルム・・・ストレッチ包装用フィルム
      食品包装用・・・菓子、即席食品、冷凍食品、パウチ、などのフィルム
      工業用機能フィルム・・・液晶パネル、タッチパネル、プロテクトフィルムなど
      ラップ・ホイル用・・・家庭用ラップ・ホイル用

    2. 金属箔用紙管

      銅箔・アルミ箔

    3. 製紙用紙管(ミルコア)

      洋紙・板紙・新聞紙の巻取り用、寸法は内径(口金付)φ76x15tが一般的

    4. テープ用

      セロファン・ビニルテープ、工業用テープなど(φ3”、小口径)

    5. 繊維用

      ナイロン・ポリエステルなど合成繊維の製造工程で使用される。
      衣料用(糸、織布)、産業資材用(カーボン、ガラス、タイヤコード、エアバック)

    6. 鉄鋼用

      高炉温度測定用紙管

    7. 事務用

      レジスター用紙、FAX用紙、切符、カード

    8. 建築用

      コンクリート型枠(φ300~φ1500)、壁穴設置用(φ50~φ300)

  • 突っかけ(突合せ) (つっかけ・つきあわせ)

    紙管表面の紙が重ならずに端面が接している。

  • オーバーラップ (おーばーらっぷ)

    紙管表面の紙を重ねて接着している

  • シームレス (しーむれす)

    紙管の表面にできるらせん目を無くした加工

  • 押し出し成形 (おしだしせいけい)

    加熱溶融された材料を金型を通しながら冷却装置内に連続して押し出して、冷却、固化させることで成形品を得る方法。

  • 射出成形 (しゃしゅつせいけい)

    加熱溶融された材料を金型内に射出注入し、冷却、固化させることで成形品を得る方法。

  • 段差痕、巻き始め段差痕 (だんさこん、まきはじめだんさこん)

    巻芯にフィルムやシートを巻き付けた時に、フィルムやシート自身の巻き初め先端の厚み部分と重なる個所に跡が発生し、上層のフィルム、シートへも影響を及ぼしている状態

  • フィルムの巻き癖 (ふぃるむのまきぐせ)

    巻き取られた曲率で、フィルムやシートにカール状の癖が発生すること。外径を大きくして、クセの出にくい処置が対策の一つ。

  • 巻き締まり (まきしまり)

    フィルム、シートを巻き付けた際、巻き付けるときのテンション、巻き付けた巻き量、フィルムに残存する収縮しようとする応力等による巻芯にかかる応力の事を指す。

  • 菊しわ (きくしわ)

    フィルムの巻締まり、巻芯の端部のすぼまり、フィルムの吸湿によりフィルムの端の伸び、紙管が痩せることで(収縮)、フィルムロールの端に発生する花模様や車輪のスポーク状のシワ。(スポーキング、層乱れ、花びらとも言う)

  • スポーキング (すぽーきんぐ)

    フィルムの巻締まり、巻芯の端部のすぼまり、フィルムの吸湿によりフィルムの端の伸び、紙管が痩せることで(収縮)、フィルムロールの端に発生する花模様や車輪のスポーク状のシワ。(菊しわ、層乱れ、花びらとも言う)

  • 層乱れ (そうみだれ)

    フィルムの巻締まり、巻芯の端部のすぼまり、フィルムの吸湿によりフィルムの端の伸び、紙管が痩せることで(収縮)、フィルムロールの端に発生する花模様や車輪のスポーク状のシワ。(菊しわ、スポーキング、花びらとも言う)

  • 振れ (ふれ)

    巻芯の曲りの状態を表す測定。巻芯の両端にベアリングがセットされた測定器上で巻芯を静かに回転させて、中央部をダイヤルゲージで読み取る。ISO11093-5で測定基準が定められている。

  • 真円度 (しんえんど)

    巻芯の丸さを表す測定。振れと同様、ベアリング上にセットされたコアを静かに回転させて、ベアリングの位置にダイヤルゲージをセットして、コアの丸さを測定する。ISO11093-5で測定基準が定められている。

  • 水分率 (すいぶんりつ)

    紙管の水分率が1%上がると、紙管の外径は0.1%大きくなり、1%下がると外径は0.1%小さくなります。

  • ソノポスト (そのぽすと)

    ソノポストは紙管を使った紙製輸送用緩衝材です。紙管の最大特徴である優れた軸圧縮強度をそのまま保有し、 発泡スチロールに匹敵する緩衝性能を持っています。材料は再生紙100%で古紙として再利用が可能です。
    緩衝用途以外に、製品の多段積み時の支柱、製品固定用途や長尺品の固定、保護用途にも優れています。

  • パクシーアングル (ぱくしーあんぐる)

    パクシーアングルは包装用付属品として使用されるコーナー保護材です。アングル材は板紙積層品が一般的ですが、 当社品は粉砕した古紙と再生樹脂の混合材を押出成形し、再生紙で包んでいるのが特徴です。原料は再生材であり、 環境に優しい包装材です。再生樹脂が含まれていることで耐水性に優れ、また含有水分が非常に少ないことから、 錆び易い鋼板の梱包に使用されています。

  • APPAパレット (えーぴーぴーえーぱれっと)

    Automation Paper Pallet Assemblyの略で、軽量かる高強度な世界標準仕様の全自動組立紙パレットです。
    アジア・欧州・南米・中東など十数ヵ国で生産され、2013年に日本初導入、世界各国の国際航空貨物・海上貨物で広く利用されています。

  • CO2排出削減 (しーおーつーはいしゅつさくげん)

    地球温暖化問題のため物流活動にともなうCO2排出が注目されています。企業自ら環境負荷を把握し、効果的な削減対策への取組が求めれます。
    2015年11月にフランスで開催された気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)は、2020年以降の地球温暖化対策の法的枠組みをまとめた「パリ協定」を採択、
    日本の課題は2030年までに2013年対比で26%削減が目標です。

  • 物流 (ぶつりゅう)

    物流とは物資を供給者から需要者へ、時間的、空間的に移動する過程の活動と定義づけされています。
    一般的には、包装、輸送、保管、荷役、流通加工およびそれらに関する情報の諸機能を総合的に管理する活動を指しています。

  • 緩衝包装 (かんしょうほうそう)

    緩衝包装は製品保護の為の重要な役割を負います。緩衝包装の目的は「製品が生産者から最終顧客までの流通過程で、衝撃や振動外力によって、 製品に損傷等の品質低下が起きない様に、緩衝材を駆使して保護する」ことです。そして、この目的を最小費用、最小使用量で果たす設計を緩衝設計と呼びます。

  • 包装 (ほうそう)

    包装とは物品の輸送、保管、取引、使用などにあたって価値および状態を保護する為に、 適切な材料・容器などに物品を収納すること及びそれらを施す技術、または施した状態です。
    これは個装・内装・外装の3種類に大別され、パッケージングとも言われています。

  • 輸送包装 (ゆそうほうそう)

    輸送を目的として物品に施す包装、梱包と呼ぶこともあります。

  • 3R(環境への適応) (さんあーる)

    1. ・リデュース(減らす)とは適正な包装提案にて無駄な消費、生産を減らし、廃棄物の発生を減らす事ができ、環境に配慮する事

    2. ・リユース(繰り返し使う)とは洗浄や回収のシステムを構築する事で、包装・梱包資材を何度も使用し、新しく作り出す事を極力控えた最低限の生産量にする事

    3. ・リサイクル(再資源化)とは一度使用した製品から何度も新しいものを作り出す事が出来るシステム(流れ)の構築、 ならびに再生可能な素材を包装材料に使用する事で、製品が循環し、必要以上にバージンの包装材料を使用する事なく、製品を作り出す事

  • ユニットロード (ゆにっとろーど)

    複数の物品または包装貨物を、機械および器具による取扱いに適するように、1つの単位にまとめた貨物の事、 貨物をユニットロードにすることによって、荷役を機械化し、輸送、保管などを一貫して効率化する仕組みをユニットロードシステムという。

  • 集合包装 (しゅうごうほうそう)

    複数の物品または包装貨物を1個の大型貨物のユニット化し、機械による取扱いに適するようにした包装、集合包装はユニットロードの一形態です。
    集合包装の目的は、①ユニットロード化による荷役・運搬・輸送・保管の機械化と省力化、②物流機関の積載効率向上としての製品・包装寸法の適正化、 ③流通過程での取り扱い性向上、④包装のリユース・リサイクルによる省包装化、⑤流通過程での顧客別まとめ出荷による省力化。

  • パレチゼーション (ぱれちぜーしょん)

    パレットを基本用具としてユニットロードを構成し、荷役の機械化・標準化・荷扱い量の最小のメリットを最大化に活かした荷役のシステム

器、成形品

  • 紙器 (しき)

    コートボール紙などの紙で作られた容器。丸、楕円、四角など形状は様々。昭和グループでは丸、テーパーの紙容器を製造しています。

  • スパイロパック (すぱいろっく)

    昭和グループで商標登録を持つ。
    気密性が高く、内容物を直詰めできる紙容器。塩、レギュラーコーヒー、粉石けん、入浴剤など粉状のものの実績が多いが、日本酒、オレンジジュースなどの飲料の実績もある。

  • シーリング材 (しーりんぐざい)

    部材間の接合部や隙間充填や、床壁材や瓦等の接着に使われ、水密・気密性を保持し、時には部材を固定する材料。建築用が、8割近くを占め、建築用以外では自動車用のダイレクトグレージング(接着剤との中間的材料)を含む。

  • アイゾット/
    シャルピー衝撃強さ
    (ノッチ付)
    (あいぞっと/
    しゃるぴーしょうげきつよさ
    (のっちつき))

    切り欠きのはいった角柱状の試験片に対して高速で衝撃を与えることで試験片を破壊し、破壊するのに要したエネルギーをもって衝撃性を評価する。

  • 引張降伏応力、
    引張弾性率
    (いんちょうこうふくおうりょく、
    いんちょうだんせいりつ)

    115mmの掴み条件で引張りを行い、変位と応力を計測する。 変位と応力の直線関係が成立する領域で引張弾性率を求め、 降伏点での応力から引張降伏点応力を求める。

  • 曲げ強さ、
    曲げ弾性率
    (まげつよさ、
    まげだんせいりつ)

    試験片中央の圧子の変位に伴う応力を計測し、変位と応力の直線関係が成立する領域で弾性率を求め、降伏点での応力から曲げ強さを求める

  • 荷重たわみ温度 (かじゅうたわみおんど)

    液体伝熱媒体中の試験片を曲げ応力下で昇温し、軟化が始まり規定のたわみ量になった時の温度。

  • メルトフローレイト
    (M.F.R.)
    (めるとふろーれいと)

    溶融した樹脂を温度と荷重を一定にした状態でダイから押し出す。 10分換算での樹脂の吐出容量を計測することで樹脂の流動性の指標とする。

  • クリーンルーム (くりーんるーむ)

    コンタミネーションコントロールが行われている限られた空間であって、空気中における浮遊微小粒子、浮遊微生物が限定されて清浄度レベル以下に管理され、また、その空間に供給される材料、薬品、水などについても要求される清浄度が保持され、必要に応じて温度、湿度、圧力などの環境条件についても管理が行われている空間(JIS Z 8122)

  • 熱可塑性樹脂 (ねつかそせいじゅし)

    加熱すると軟化して可塑性をもち,冷却すると固化する樹脂の総称

  • 熱硬化性樹脂 (ねつこうかせいじゅし)

    重合物材料を加熱すると架橋反応を起し,三次元網状構造を形成して硬化する樹脂の総称

  • ABS (えーびーえす)

    アクリロニトリル (Acrylonitrile)、ブタジエン(Butadiene)、スチレン (Styrene)共重合合成樹脂の総称。

  • PP(ポリプロピレン) (ぴーぴー(ぽりぷろぴれん))

    プロピレンを重合させた熱可塑性樹脂。工業的に入手可能であり、包装材料、繊維、文具、プラスチック部品、種々の再利用可能な容器、実験器具、スピーカーコーン、自動車部品、紙幣など幅広い用途をもつ。汎用樹脂の中で比重が最も小さく、水に浮かぶ。強度が高く、吸湿性がなく、耐薬品(酸、アルカリを含む)性に優れている。汎用樹脂の中では最高の耐熱性である。

  • PE(ポリエチレン) (ぴーいー(ぽりえちれん))

    エチレンを重合させた熱可塑性樹脂。最も単純な構造をもつ高分子であり、容器や包装用フィルムをはじめ、様々な用途に利用されている。

  • 押し出し成形 (おしだしせいけい)

    加熱溶融された材料を金型を通しながら冷却装置内に連続して押し出して、冷却、固化させることで成形品を得る方法。

  • 射出成形 (しゃしつせいけい)

    加熱溶融された材料を金型内に射出注入し、冷却、固化させることで成形品を得る方法。

  • 高速紙管 (こうそくしかん)

    POY等高速紡糸工程で巻取りに使用される紙管で、おおよそ3,000~8,000m/minの紡糸速度に対応した紙管をさす

  • グルーブ (ぐるーぶ)

    紙管の片端に円周方向に加工された糸切替えもしくは糸止め用の溝(グルーブ)をさす
    主に、自動で糸を紙管から紙管へ移し替える際に使用される(手動でも使用される)
    ⇒ オートドッフ、マニュアルドッフ参照

  • デシテックス (でしてっくす)

    糸の太さの国際単位、1dTは、10,000mで1g の重量を持つ糸の太さ

  • デニール (でにーる)

    1dは、9,000mで1g の重量を持つ糸の太さ

  • フィラメント (ふぃらめんと)

    連続した長さを持つ糸のことで、長繊維という

  • マルチフィラメント糸 (まるちふぃらめんといと)

    数十本の単糸(単繊維)をより合わせて構成された糸

  • モノフィラメント糸 (ものふぃらめんといと)

    単糸(単繊維)1本で構成された糸

  • ステープル (すてーぷる)

    わた状の短い繊維のことで、短繊維という

  • POY (ぴーおーわい)

    半延伸糸(Partially Oriented Yarn)、高速紡糸で、部分的に延伸された糸

  • 延伸 (えんしん)

    紡糸した後に、繊維を構成する分子の配列をそろえるために引き延ばすこと、延伸により適度な強さと伸度を持った繊維となる

  • オートドッフ (おーとどっふ)

    高速紡糸工程で、満巻になった紙管から糸を別の空紙管へ自動で移し替える動作をさす、ADもしくはA/Dと表記されることが多い
    (⇔ マニュアルドッフ)
    ⇒ グルーブ参照

  • マニュアルドッフ (まにゅあるどっふ)

    高速紡糸工程で、満巻になった紙管から糸を別の空紙管へ手動で移し替える動作をさす、MDもしくはM/Dと表記されることが多い
    ⇒ グルーブ参照

  • オートドッフ成功率 (おーとどっふせいこうりつ)

    ⇒ 糸取り率参照

  • マニュアルドッフ成功率 (まにゅあるどっふせいこうりつ)

    ⇒ 糸取り率参照

  • 糸取り率 (いととりりつ)

    オートドッフ/マニュアルドッフ時の糸切替え成功率をさす、糸取り成功率、切替え成功率、AD成功率(AD率)、MD成功率(MD率)と表記される、失敗率を標記する場合もある
    糸切替えの成否は糸の生産効率に大きく影響を及ぼすため、高速紡糸工程における紙管の性能を示す指標としてもつかわれる

  • 糸切替え方式(機構) (いとかえほうしき(きこう))

    紙管のグルーブ(溝)を使用する他に、キャッチリングや紙管間把持を使う方式がある

  • キャッチリング (きゃっちりんぐ)

    糸切替え方式のひとつで、大きなツメが付いた治具を紙管端部に取りつけ、このツメを糸切替えに使用する方式。主に、タイヤコード用などの太糸に使用される

  • 紙管間把持 (しかんかんはじ)

    糸切替え方式のひとつで、紙管と紙管の突き合わせ部分(端面と端面間)を糸切替えに使用する方式