産業分野を支える多彩なパッケージ製品を製造・販売している昭和丸筒。この事業活動を支えるのが、私の所属する経営管理部です。業務別に４つの担当で構成されています。独自技術を特許として申請し、知的財産を守る法務、事業計画の立案などを担う企画、国内外から資材の調達をする購買、そして海外との折衝や特別な機械の商社機能を果たす国際・特注品があります。私が担当するのは国際・特注品で、国際分野の仕事が中心です。
昭和丸筒では、製品を作る機械を輸入して自社でアレンジしたり、開発する技術力を持っています。そのため欧米の機械メーカーとの連携が欠かせず、私がその担当をしています。また、アメリカのソノコ・プロダクツと業務提携を結んでいることから、同社との折衝も私の担当です。お客様は国内が中心ですが、ちょっとユニークなグローバル企業での国際業務です。

アメリカやドイツの企業と日々電話やメール、SNSでコミュニケーションをとっていますが、世界を飛び回る商社マンのイメージとは異なります。海外出張にも行きますが、業務の中心は法律に基づく契約書の作成や、製品・機械の仕様書を英語で作成することです。
営業向きだと言われますが、学生時代から文章を作ることが好きで、今は英文でビジネス文書を作成している時間が楽しいです。在宅勤務でワークライフバランスをとりながら仕事ができているので、文書作成に集中できているからだと思います。
私のミッションは製品を売り込んでいく攻めではなく、いかによい設備・機械を導入、運用して製品の安定供給を支えるか。鉄壁の守りが問われます。設備・機械で不具合が起きたときの海外メーカーとのやりとりも、私の腕の見せどころ。製造現場からの声を集めて「とにかく部品を送ってくれ」といった交渉を重ねます。

「自分はアシスタント役だ」と常に意識しています。メーカーですから、一番の主役は製品。次に工場でものを作っている人、設備・製品の開発を担う人、営業企画や商品企画の人です。経営管理部にいると、こうした社内メンバー全員に関わることができます。
製造現場に行くことも多く、製造チームの一員として苦労を共にするといった経験ができます。例えば、機械が止まると生産停止のリスクがあるため、海外メーカーと折衝し、トラブルを解決できたときの達成感は最高です。仕事上満塁ホームランは少ないですが、タイムリーヒットを打てたときは、チームに貢献できた喜びが大きいです。
メーカーによっては、経営管理部門が現場と遠い企業もあるようですが、昭和丸筒は違います。現場と一緒に働き現場に信用されてこそ、仕事の充実感も得られると思います。

経営幹部との距離が近く、風通しがよいのは昭和丸筒の風土です。社長に直談判する、といったことも不可能ではありません。また、１兆円企業であるアメリカのソノコ・プロダクツとは業務提携先であり、子会社ではないという点も強みだと思います。
メーカーとしての魅力は、製品を作る設備・機械まで自社で開発し、運用できる精鋭の設備技術部門を持っていることです。同等規模のメーカーでは珍しく、私が銀行から転職する際に、最も魅力を感じた点です。
製品の魅力は、紙というサスティナブルな材料で作る製品で環境負荷低減に貢献できることです。紙管に使われている主原料は、ほとんどが再生材です。環境対応の商品展開をしていくということに注力しているので、今後も社会のお役に立てるのは間違いありません。